高畑勲展を知ったのはつい最近だったが、
出張のついでに覗いてくるには、
その美術館内の人の多さに驚いた。
もっとガラガラだと思っていたのである。
展示は作品の年代順に初期の作品から、
『パンダコパンダ』
『母を訪ねて三千里』
『赤毛のアン』
・・・から遺作になった
『かぐや姫の物語』まで、
全ての企画書、イメージボード、原画、セル画、
背景画が展示されていた。
展示物は素晴らしい。
素晴らしいだけでなくテレビや映画館で見るのとは違って、
極めて繊細なものであった。
特に背景画が。
当然あらゆる撮影は禁止であるが、
中間で撮影ポイントがあった。
アルプスの少女ハイジのジオラマである。
これは心憎いというか賢い。
携帯撮影全盛の時代にこのガス抜きは
素晴らしいというか心得た人がいるようだ。
展示物の前はどこも人だかり。
見るのも大変だったが、
昭和生まれの根性で見る。
『火垂るの墓』コーナーは
泣きながら見てました。