院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

「だからわすれません」

いつも陽気にやってくる
「あみちゃん」は昨日も陽気で、


「せんせー、これあげる」と言って、


手紙を差し出した。
これは嬉しい!!!
思わず顔がほころぶしかない。


どんな仕事でもそうであろうが、
自分の仕事が人に感謝されて
嬉しくない人はいないだろう。

いや、人に喜んでもらうために
仕事をしている部分も多いのではないだろうか。


「どれどれ」と丁重に包んである
手紙広げると、こう書いてあった。



みやけゆうせんせいへ
あみは はいしゃが
だいすきです♡
だから わすれません
       あみより


うっひゃーぁ、
来たよ、これだよ、
「だいすき」だってさー!!!
だから、忘れませんって、
・・・おいおい、
ちょっと待てよぉ、
この女の子の男性観に
影響を与えてしまったか   


と、あらぬ責任を感じ始めた瞬間に
母親が、


「あのー、転勤が決まって・・・。」


「あーっ、転勤ですかー、そりゃ・・・。」


三宅の恋心に近い勘違いは、
音もなくしぼんでしまったが、
古今東西、別れの際に未練がましいのは
多くの場合、男である。


三宅も例に漏れず、
あみちゃんの母親に
最後の記念写真を懇願した。



あみちゃんは最後まで明るく、
「ほよ〜ん」と歯みがきをして


「じゃーねー、つぎの街で行く歯医者決まってるの。」


と、あっさり診療室から去ってしまった。



3月はそういう寂しい季節である。
この時期になると決まって
この一文を思い出す。




ゆく河の流れは絶えずして、
しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、
かつ消え、かつ結びて、
久しくとどまりたる例なし。


       方丈記  




「三宅も忘れません」