院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

ムサシの巣

またもや蜂のネタである。
これだけ日誌に登場させるのだから
さぞ三宅は蜂が好きなのだろうと
思われるかも知れないが、
蜂を含め昆虫全般が苦手である。



過日、実家に行くと母が
「みてごらん、蜂の巣が・・・。」
と云うので蜂の巣入りの
蜂蜜でも買ったのかと思いきや、
実家の窓枠に蜂が巣を作った
という事だった。
「ほらほらキレイだよ。」
と母は部屋の内側から最も近くで
蜂の巣が見えるところへ
三宅を連れて行った。




「おおー。」



小振りだが見事に蜂の巣である。
グラデーションのかかった
巣の模様が素晴らしい。


小学5年生の時、
クラスの活発な男子3人が
北見の三角山から
大きな蜂の巣を持ち帰って
学校まで持ってきたことがあった。
きっとその時、3人は得意満面であっただろう。
しかし、3人は担任の鈴木先生によって
こっぴどく叱られた上に、
鈴木先生は道徳の時間を使い、
クラス全員の問題として説教をした。
3人だけでなく、
クラス全員が「まずい」と思ったに違いない。
それほど大問題になった。
「虫とは言え、命を軽んじて面白半分に
持ち帰るなどあってはならない。」
という内容だったと思う。
3人は相当へこんでいた。


蜂の巣には相当数の蜂の幼虫が残されており、
鈴木先生によって山へ帰された。



そんな遠い記憶を辿りながら
蜂の巣を見ていると、
見知らぬ人が玄関先に立っていた。
母が、


「業者を呼んだの。」


「え、取っちゃうの?」


「あったりまえじゃない。蜂よ。」


山の中ではなく民家に
蜂が巣を作るのだから、
駆除は当然といえば当然だが、
美しい蜂の巣の模様と相まって、
なんだかもったいない気がした。


さて、捕物の開始である。




専門の業者さんは
写メールで蜂の巣を撮影してから
防護服(?)に身を包んで現れた。



どんな取り方をするのだろうと
思っていたが、
網で蜂の巣を包むと
バリバリと強引に取ってしまった。



(網の中に蜂の巣が入っている)


業者さんは網ごと
足で蜂の巣を踏みつぶしていた。



巣を取った際に巣から1匹、
蜂が飛び出して来ていた。
てっきり業者の人を攻撃するものと
思っていたが、
その蜂は何度となく
巣のあった場所に戻り
しがみついていた。



女王蜂だろうか。
せっかく形になったわが家を
壊されたのだ。
気持ちが分からない訳でもない。
見ていてちょっと可愛そうになった。


蜂は最後に業者の人に
殺虫スプレーを浴びせられ
どこへともなく逃げていった。
業者さんは、
「さっきのスプレーで、死んじゃうと
 思うンだけどー、2〜3日気をつけて下さい。」


と言って爽やかに業者さんは帰っていった。
伝票には、


スズメバチ駆除]


と書かれており、
スズメバチと思うと
駆除しちゃうのが
もったいないと思った自分に
ゾッとした。
しかし、
あの逃げた蜂は
どこへ行ってしまったのであろう。
♪蜂ーのムサシは死んだのさ・・・か。



ほんの10分くらいの捕物劇だった。
料金は10,500円なり。



1万円もらっても三宅には
駆除できないので、
当然の報酬である。



まずは自分の家を大事にしよう。