院長の「なんていうか」日誌

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進化しすぎた脳


「脳は勝手に解釈する。」


大脳生理学者である著者が
中高生を対象に行った講義を
まとめた本が「進化しすぎた脳」である。
三宅が読んですっかり
読み込んでしまった。



近年の医学の進歩で脳のしくみについて
分かってきた内容について平素に書かれている。
三宅が最も気に入った内容は、
「脳は勝手に解釈する。」というもので、
どういう事かといえば
起きた事柄に対して、
「嬉しい」も「悲しい」も
脳が勝手に感じてしまい
我々はそれに理由を付けているだけという
個人的にショッキングな内容であった。



自分の知識や経験に基づいて
日々理性ある大人の生活をしていると
自分で思っていたが、
実際はそんな気分でいるだけで
あるというのだ。


うまく説明出来ないのだが、
自分の本性というものは
言葉に出来ない
もっと脳の深い場所に
いるというのである。



目と脳の話も面白い。
デジカメで撮影する写真のキレイさは
よく画素数で表現される。
多い方がキレイだという
コマーシャルされるのである。
最近のカメラでは
1200万画素など当たり前。
しかし人間の目は
100万画素程度だそうだ。
デジカメの世界で
いま100万画素といえば
ゲームセンターの景品程度のものである。
しかし我々のみる景色は
デジカメでは再現する事が難しい。
これは脳がキレイに見えるよう
自分で処理しているからなのだそうだ。


私達が普段見ている世の中は
総天然色のカラーであるが、
視神経で色を感じているのは
目玉のほんの僅かな中心だけであるという。
中心以外は脳がオートマチックに
「色付け」してカラーにしている・・・。
昔の白黒作品をコンピューターで
色を付けて鑑賞しているのと
同じ事が日々行われているのである。
なんてこったい!



この本を読んで<意外にも>
かなり三宅の気が楽になった。
自分の中で言葉と実行が一致しない
葛藤が解消されたからである。
・・・と思うのも
実は当の昔に三宅の脳が感じていることを
解説しているだけなので
なんの事はない三宅が
楽天的すぎる脳」
なのかも知れぬ。






ららら〜。