院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

就学時健診



今日は午前の診療の後に
担当の小学校で
就学時健診があった。
この健診は学校保健法に基づくもので
毎年この時期に行われる。


小学校へ上がってから
むし歯で学校の授業に
支障が出たり給食が
食べられぬなどと云う事の
無いように内科の健診と合わせ
歯科健診を行うのである。


三宅が校医している小学校では
毎年50〜60人の[園児]が
対象である。
内容は簡易なもので
むし歯の本数や、
むし歯を治した本数を
診るのが主体である。


それゆえに短時間に終わりそうなものだが、
例年通り3時間かかってしまった。
何年か前、
実際にこの健診を受けた
家人曰く、


「歯科が長い」


のだそうである。言い換えれば


「三宅の話が長い」


と言う事だろう。
今日は53人の子供を診たが、
単純計算で一人3分39秒の
時間を要したのである。
もちろんもっと早く終わる子供もいれば、
延々三宅の説明が続く場合もある。
それでもかなり端折って
話したのである。
アシスタントで同行した
新人歯科衛生士[さく]は、


「そうですね、先生普段なら
 もっと話しますもんね。」


と三宅の努力を分かってくれたようである。



健診の際、ひとり父親が付いてきていた。
なかなか会場に入ってこないので
どうしたものかと思った。
その父親に簡易な説明をしながら
ふと気付くとその父親は
いつか会った顔である。
「!」思わず名字を見ると、
そう、彼は中学のクラブ活動の後輩であった。
彼は自分でそれを言い出さなかったので、
特別な話はしなかったが、
27年ぶりの再会であったと思う。


その[M]の子供を見て
感慨深いものが
健診の終わったあとでも
三宅の心に湧き上がってくる。
元気で家庭を築き
保護者の義務を果たして
今日再会したのである。




三宅にとやかく
言われたくなかった
かもしれない。
気を悪くしなかったかと
少々心配である。


しかし三宅は
言葉に表現できない
嬉しさが込み上げてくる。
あえて云うなら
この言葉が一番近い。




「ありがとう。」