院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

コピー機の傍


みやけゆう歯科医院で
歯科衛生士達に歯科雑誌などの
記事を資料として渡す際は
基本的にカラーコピーと決めている。
歯科は歯や歯ぐきの色合いを
重要な要素として考えるので、
写真が白黒であれば
資料としての価値は
半減するのである。


ある日の診療後、夜遅くに
三宅は資料をコピーしに
近くのコンビニに出向いていた。
カラーコピーの品質、価格的に
コンビニが優れているのである。


カラーコピーの傍には
銀行のATMがあり、
三宅がコピーに勤しんでいると
子供を2人連れた
母親が後から入ってきて
ATMを操作し始めた。



暗証番号を打ち込んでいる様子だが、
どうやら1度失敗したようである。
「あれ〜?」
母親の不満げな声を聴きながら
コピーをしていたが
なんとなく気まずい。
すると母親の周りでウロウロしていた
女の子が大きな声でこう言った。



振り込め詐欺振り込め詐欺ぃ!」



連呼である。
いや、ちょっと待って。
隣でコピー機を操作している
三宅が「振り込み詐欺」を
させているように店員さんから
見えやしないかと不安になる。


一応、自分の風貌が
人畜無害なものであろうとは
認識しているつもりである。
ネクタイもしてコンビニに
来ているのである。



振り込め詐欺振り込め詐欺!」



ますます声が大きくなって
女の子の連呼は続く。
母親よ、画面とにらめっこしてないで
子どもの発言を止めて欲しい。




その直後にその親子連れは
ATMから離れ、
店を後にしたが、
三宅はコピーを幾枚か
失敗していた。




お疲れ。(自分)