みやけゆう歯科医院では
三宅が日本小児歯科学会の
専門医の資格を持つ事から、
務める歯科衛生士達も
同じ学会の認定歯科衛生士の
資格を取得するよう
準備を進めている。
その締め切りが
いよいよ近づいてきたので
取得を目指す3人の歯科衛生士と三宅は
『おしりに火がついた』状態である。
この時期に『火がついた』と言う表現は
いかがなものかと思うが、
個人的には
みやけゆう歯科医院の現状を
うまく表した言い回しだと思う。
歯科医師ではなくて
歯科衛生士向けのライセンスなので
ハードルが高くはないのだが、
さりとてイイカゲンに
課題を提出する訳にも行かぬ。
チェックする三宅の見も
厳しくなるのだった。
提出する衛生士は
昔の教科書を開き、
既に認定歯科衛生士の資格を取った
[おおたに]の提出資を
[さとう]が難しい顔で
にらめっこしている。
主任歯科衛生士の[ささき]に至っては、
顔が引きつるのを通り越して
いつもニコニコしており
逆に怖い。
つねに緊張が走る一週間が始まった。
なんてイイ感じなのだろう。