娘がシフォンケーキを焼きたいと
ケーキの特集本を見せながら
三宅に進言してくる。
「どれがいい?」
個人的にはプレーンな
シフォンケーキが好きである。
メイプルでも良い。
抹茶ならちょっと奮発して欲しい。
そんなことを思ったりしていると、
「『チョコチップシフォン』なんてどお?」
と娘が続けてくる。
「そうだなぁ、ちょっと難しくない?」
つまるところ、
娘が焼いてくれるなら
ケーキでもシャケでも
なんでもいいのである。
すると娘が叫ぶ。
「シフォンケーキの型がない!!」
結局、
ケーキの型を新たに買い求め、
娘のシフォンケーキは
バニラ味となって完成した。
ことのほか甘い。