院長の「なんていうか」日誌

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英国王のスピーチ(2010年 イギリス)


1925年にイギリスで行われた博覧会で
主人公の[ヨーク公]は父親である
国王に代わりスピーチを
しなければならなかった。


しかし彼は『吃音』であり、
上手くスピーチが出来ずに
国民を失望させるのだった。


吃音の治療の為に
エリザベス妃が探し出した
言語聴覚士[ライオネル・ローグ]は
ヨーク公の治療を行う事になる。



           ヨーク公(左)と、ライオネル・ローグ(右)


1936年に国王は崩御し、
ヨーク公の兄である[デイビット王子]が
即位するのだが、
わずか1年で退位してしまう。
望まずに国王になってしまうヨーク公
彼の苦悩をよそに
時代は第二次世界大戦へと進み、
ドイツの侵攻による開戦で
ヨークは国民に『演説』を
しなければならないのだった・・・。



                 エリザベス妃と


イギリス王室を題材とした
史実に基づく映画である。
これほど「吃音」を正面切って
扱う作品はそう多くあるまい。


コリン・ファース]氏が
悩めるヨーク公を実に上手く演じている。


吃音に悩み、
王家に生れた苦悩を
徐々に語っていくのだが、
誰でも持っているような悩みを
絞り出すように語る姿に
思わず胸がいっぱいになる。
自分の事のようだ・・・。


また、望まずに国王になってしまったのに、
自分の娘(現エリザベス女王)から
お辞儀をされてしまう場面も、
親子ものに弱い三宅は
たまらず泣いてしまう。



劇中に何度かある『スピーチ』の
場面には息を飲まされる。
かといって重苦しい映画かといえば、
ユーモアもたっぷりでウィットに富んでいるから
楽しんで観ることが出来る。
あっという間に観終わったという感じだった。


多少脚色もされているだろうが、
歴史に沿った丁寧な作りで
十分見ごたえのある力作だ。


すべての人に勧めたい。
心に残る映画である。



第83回 アカデミー賞 受賞作品
(作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞



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