ついに北見市内の小中学校も
春休みに突入し、
三宅の手元には続々と
我が子の通知表がやって来た。
三宅の父は通知表において厳格であり、
出来の良い兄を持った弟として
この時期はちょっと緊張する。
そんな思い出をよそに、
三宅の子ども達は気楽な感もするのだが、
当の三宅はと言えば
子どもの通知表を見るのが怖い。
自分によく似た子ども達の成果が、
父親『三宅 有』の通知表と
同じ意味を持つように思えてならないからである。
果たして三宅に心当たりのある
通知表の有様は
深く溜息をつくものになるのであった。
父はどんな気持ちで
三宅の通知表を見ていたのだろう。
しかし、
最もショックなのは
息子の体育の成績が
三宅のそれを遥かに凌駕していることに、
いい歳して「焦り」を
三宅に抱かせるのであった。
早くから父を追い越さないで欲しい。