この春に日本で公開された『シュガー・ラッシュ』
(原題:Wreck-It Ralph(破壊せよラルフ))は
ディズニーのアニメーション映画として52作目だ。
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アメリカのとあるゲームセンターで
1982年に稼働した(という設定の)
「フィックス&フェリックス」という
ゲームの悪役[ラルフ]が、
自分の役割に嫌気をさしていた。
同じゲームのキャラクターとケンカして
自分のゲームを飛び出したラルフは、
「シュガー・ラッシュ」という
レースゲームに迷い込んでしまう。
そこで会ったヴァネロペという「バグ」を持ち、
恵まれない境遇の彼女と出会った事で
ラルフは自分の『居場所』を省みる様になる。
しかし、ラルフがシュガー・ラッシュに持ち込み退治したと思った
ウイルスは秘かに増殖していたのだった・・・。
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昭和の頃に流行った「8ビットゲーム」を
プレイしたことがあれば
懐かしいこと請け合いな映画だ。
劇中にマリオの名前が出てくるところが感激するのだが、
実際に出てくるのはクッパのみである。
異世界に入って自分を再発見してゆくストーリー。
人気ゲームのパロディがどこそことなく登場してけっこう笑える。
もちろんゲームを知らなくても
ツボは押さえられていて楽しめる映画だ。
ラルフの立場には共感出来る。
「このままの自分で良いのか?」という
悩みどころは普遍的な人の悩みだ。
いっしょに観た三宅の子どもたちも
ラルフの立場について意見が出ていた。
エンターテイメントに徹してはいるが、
なかなかの作品である。
個人的にはぜひ日本で
日本の各社ゲーム内のキャラクターを用いた映画を
作って欲しいものだ。
いくらでもアイディアがあるハズだ。