三宅がとあるコンビニへ買い物に行った。
何やら新しいものがないか
探すのが好きなのである。
会計の際、
スタッフさんが三宅の顔をじーっと見ているのに
気がついた。
そう言えばこのスタッフさんに
三宅も見覚えがある。
「三宅先生ですよね」
「やあ、バイトしているの?」
スタッフさんはみやけゆう歯科医院の
『小学生の頃によく来ていた』患者様であった。
もう来なくなって何年も経つが、
面影はそのままのイケメンである。
彼は緊張したのか
袋詰めに少々手こずっていた。
「がんばってね」
そう三宅は言い残したが、
彼は直立不動で視線だけ三宅にくれている。
なんていうか親の気持ち。