ちょっと前のこと。
歯科治療の際には2種類の器械を使って歯を削るのだが、
歯を削るときには水をかけながら行う。
摩擦による熱から歯を守るためだ。
さらに泣いている子どもの治療の際などは
少々急いだ治療になる事が多い。
そして器械をしっかり納めず
もう片方の器械を使おうとしたため
最初に使った方からジャンジャカ水が出てしまっていた。
それにさっぱり気づかぬ三宅は
手にした器械から水が出ずに不思議に思っていると、
三宅の背中に向けて水が出続けているのであった。
いや正確に言うと『オシリ』にである。
結果、いい歳して仕事中に
『オシリ』が冷たい有り様になって
なんとも情けない状態に陥ったのであった。
ある意味おもしろい!
いい歳した男の『オシリ』がビショビショなのである。
しかし忙しい歯科衛生士に云う訳にも行かぬ。
歯医者と歯科衛生士は真剣勝負なのだから。
しかも歯科衛生士にそれを云えば
どう答えるか三宅は解っているのであった。
「シリません」