院長の「なんていうか」日誌

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メロンの産地


北見の隣町「訓子府(くんねっぷ)町」に
メロンを見に行った。


買いに行った訳ではない。
訓子府は昔からメロンで有名であったが、
産地が近くにあるにも拘らず、


「メロンってどんな風にできるの?」


という娘の質問にさっぱり答えられなかったのが
ことの発端である。
知人にお願いしてメロンの栽培している
そのものを見せてもらうことにしたのである。
父親の面目がかかっている。


年に何回も訓子府を訪れるが、
畑の中にまで入ったのは初めてであった。
娘と畑のそばを歩いているとすぐに
『なんて豊かな土地なのだろう』と思った。
およそ車で通り過ぎるだけでは
何も分からないのだと思い知らされる。



農家さんにビニールハウス内を見せて頂くと、
100メートルもあろうかというハウス内に
ところどころメロンが顔をのぞかせていて壮観。


どうやってメロンが出来るか親切に詳しく説明して頂いた。
メロン用の土の作り方から温度管理、
実の剪定やメロン1つ1つに『座布団』を挽いてあったり、
病気にならない様にネギが植えてあったり、
受粉用のミツバチの管理まで・・・。


なんて手間がかかっているのだろう!
これはメロン1個が何千円してもおかしくないのである。
聞けば雪の深い頃から準備するとのことだったので、
三宅の想像を絶していた。
[魚が切り身で泳いでいると思っている子ども]の話を聞いていたが、
そんな子どもと三宅もさして変わりがないやも知れぬ。



娘はメロンを穫らせてもらって上機嫌。
イチゴはあってもメロンを自分で穫る機会はそうそうなかろう。
さっそく切って糖度を測ると17もあって、
味見をしたら「!!」今の若者風の表現を借りれば、


「美味っ!ちょっとコレヤバくない?」


であろうか。めっちゃ美味い。


メロンがこんなにおいしいものであったとは知らなかった。
いや、知っていた筈だが忘れているのか。
最近まじめにメロンを食べる機会がなかったのである。


きっと娘よりも三宅の方が感激していたであろう。
娘も美味しいと味見をオカワリした。
「美味しい!」と言った娘を見て
農家さんが満面に笑ったのが印象的であった。


食べる人の美味しいを願って丹誠込めて作っているのである。
そのプロな姿勢に言葉も出ない。


聞けばメロンを栽培する農家さんは
ずいぶん減ってしまったのだそうだ。
手間がかかる上にハウスの中で30度以上にもなるのだとか。


事情も知らずに『もったいない』と言うのは勝手すぎるだろう。
せっかく産地が隣にあるのだから、
もっとメロンを食べれば良いのである。


味見させてもらったメロンの残りを
娘は大事そうに車の中で抱えていた。
持って帰って冷やして食べようと思うが、
三宅の口に入るかとても心配である。