今年4月に日本で公開された
「アリス・イン・ワンダーランド」、
「マレフィセント」に続く
ディズニーの『実写』作品だ。
先の2作も力作だったが、
さてこの『シンデレラ』はどうだろうか。
◆
とある国。
村娘のエラ(リリー・ジェームス)は
優しい両親に育てられ美しく素直に成長する。
彼女の母親が病気で他界してしまうと、
やがて父親は再婚するのだった。
継母であるトレメイン夫人(ケイト・ブランシェット)は
連れ子2人とやってくるが、
仕事で外国に遠征した際に父親もまた
病気で他界してしまうのだった。
残されたトレメイン夫人は
借金を理由に使用人を辞めさせ、
エラを小間使いとして働かせるのであった。
あまりの意地悪に堪え兼ねたエラは深い森へ逃げ出してしまう。
エラはそこで出会った『見習い』の青年と心を通わせるるが
互いの名前は明かさないのだった・・・。
◆
ディズニーアニメ『シンデレラ』(1950年)の
実写版としてイメージを損なわず、
ストーリーに補完部分を加えて
現代的にアレンジされた映画だ。
そのアレンジ加減がとても上手い。
トレメイン夫人役のケイト・ブランシェットの演技は
継母として本当に嫌になるくらい意地悪なのだが、
平面的な悪役ではなく彼女なりの事情が
その演技から垣間見えて感心した。
圧巻なのは後半の舞踏会である。
総勢400人もいるだろうかという大人数。
誰もがみな美しく正装をして
その中央ではキレッキレにワルツを踊るのだ。
そうしてシンデレラの登場である。
美しい。なんて美しいんだろう。
思わず見とれてしまうほどで、
三宅からも感嘆の息が漏れる。
王子と踊るシーンも素晴らしい。
踊る際のドレスが発するわずかな音、
シンデレラの息づかいが伝わってきて
思わず息をのんでしまう。
ストーリーは誰でも知っているものだが、
最後までハラハラドキドキした。
『シンデレラ』とエラが初めて口にするとき、
タイトルの意味を改めて思い知らされる。
脱帽だ。脚本が素晴らしすぎる。
映画『シンデレラ』は大作だ。
スクリーンで観なかったことを後悔。
でも観れて良かった!
さあサウンドトラックを買おうか。