院長の「なんていうか」日誌

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ブラック・ジャック(1979-1983) 手塚治虫


ブラック・ジャック]は手塚治虫の代表的作品の一つである。
もともとは手塚治虫が昭和40年代に劇画調な漫画に押されて
全く人気が出なかった頃に考えた企画であった。


新連載にあたって掲載された雑誌『少年チャンピオン』の担当者が
手塚治虫に最後の「花道」をと読み切りで連載を開始させたのだそうだ。
ところが3〜4回で終了のはずのブラック・ジャック
読者の支持を集めて手塚治虫最大のヒット作となる。


医療考証よりもストーリーを優先させることがあり、
時として批判を呼んだようだ。
しかし医療に際して起きる人々の葛藤や悩みを
うまく表現された作品であり、
その本質は現在でも通ずると思う。


連載中に三宅はリアルタイムで読んでいたが、
コミックスにはすべての作品を収録したわけではなかった。
手塚治虫が単行本に載せる話を選択していたそうである。


現在販売されている写真のコミックは
当時の連載順に全てを収録しており、
40年経ってから三宅の読んだことのない話があって
ちょっと感激した。


時代を感じさせる表現はもとより
当時でも倫理的にどうかと思わせる話がある。
三宅の父親も当時ツッコミを入れていた。


『こんなことあり得ない!』


それでもブラック・ジャックは今読んでも面白い。
超絶的な手技をもってしても患者を治せず悩む彼の姿は、
医療に携わる者であれば誰もが共感するところが
あるのではないか。
ちなみに三宅が最も好きなエピソードは
第100話『古和医院』である。



手塚治虫はすごい。