院長の「なんていうか」日誌

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何も


「先生の発表だと、診断が十分に記載されていませんから保留と致します」


マサカ!と思った。
三宅より先輩と思われる背広を着た歯医者が、
有名大学の教授に淡々と告げられるのを目の当たりにして
息を呑んだ。


心構えする時間もなく、
あっという間に三宅が審査結果を聞く番になった。
息も出来ずに固唾を吞む。


「三宅先生、あー、何も言うことはありません」


最初は何を言われたかわからなかった。
次の瞬間には『何も言うことがないほど保留です』と言うことかと思った。
どうも最悪を考えてしまう。


しかし『問題はない』という意味だとわかったのは、
先輩が「ユウくん良かったわね」と言われてからだった。


結果発表があってからほんの10分くらいのことなのだが、
3日ぐらい経ったように感じられる経験である。


良かったけれど、
勉強しなくちゃダメなんだなぁと思わされた瞬間でした。