院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

サーシャの様に


USオープンテニスで大阪なおみ選手が
日本人初のグランドスラムを達成したことは記憶に新しい。


弱冠20歳の彼女には近年になって新しいコーチが就任しており、
その男性コーチ、サーシャ・ベイジン が試合中に行う励ましが、
優勝後の話題の一つになった。
彼はすごくポジティブで爽やかで、
その助言を聞いてから持ち直す大阪選手を何回も見るたびに、
三宅は『スゲェ』と感心したものだ。


学会での発表のため宇都宮にやって来た
みやけゆう歯科医院一行。
いよいよ発表の時間が迫り、
待ち合わせた展示室にスタッフ全員が集合した。


時を同じくして発表を聞きに来た
歯科衛生士が続々と集まってくる。
ざっと60人はいたであろう。
ザワザワし始める会場。


発表する衛生士に目をやると、
相当に緊張しているじゃないの!
予想される質問を三宅と再確認したのだが、
彼女の目が泳ぎ始め、
ますます緊張が加速しているー。
えーっと、どうしよう・・・。


「ちょっとクールダウンさせてくださいっ!」


彼女は三宅から離れていき、
会場の隅で資料を確認しはじめた。
ああああ・・・・・


結局は他の歯科衛生士が発表する彼女に寄り添い、
いよいよ発表の時間となった。


決して静かな環境ではなかったと思う。
しかし発表原稿を読みながら、
会場に届くハッキリとした声で、
原稿に顔を埋めることなく背筋を伸ばし、
みやけゆう歯科医院の歯科衛生士は
キビキビと発表しはじめた。


ここだけの話、
その瞬間に三宅がこみ上げてくるものを
抑えることはできなかった。
誰も三宅を見ていなくてよかった。


質問も難なくこなし、
発表し終えてスッキリした顔で
彼女はこう言った。


「なんとかなりましたー」


いやいや、ひとりで乗り越えたんだ。
カッコよかったヨ。


しかし残念なことに、
三宅はサーシャにはなれなかったどころか、
稚拙にも緊張を高めることまでしでかして
反省する他はない。


サーシャに
三宅がコーチしてはもらえまいか。