ハサミが好きである。
その機能美は何者にも負けず、かつ歴史がある。
メーカーによって切れ味が違うのも面白い。
そんなワケで三宅の家には
何種類もの購入した事務用ハサミがあるのだが、
少々家族も呆れ顔。
それほど好きだ。
このあいだ三宅が散髪に行った際に、
思い立ってハサミの話を振ってみた。
ハサミに関して美容師はプロ中のプロである。
「(美容師の)先生のハサミってどれくらい(の期間)使うんですか」
「そうねぇ、1000回髪を切ると切れなくなるね。5年くらいかなぁ・・・。
研いでも使えるけれど、買い替えちゃう。昔は研いで使ったけれど。」
「自分で研ぐんですか」
「そう。研ぎ屋さんもいるんだけれどね」
なんでもプロの話は面白い。
こういう話は好きなのでさらに水を向ける。
「使っているハサミは高いんですか」
「5万くらい」
「もしかして(価格が)ピンキリですか」
「そうそう。10万を超えるものもあるね」
「すると、5万のハサミは普通ですか」
「普通だねぇ」
「10万超えるハサミを使うのは難しいですか」
「フフフ・・・。」
ハサミと同じくその切れ味良く深い回答に
三宅はいたく感心した。
やはりプロはすごい。
ある朝、当歯科衛生士主任が三宅にいう。
「先生、消毒室のハサミが切れなくなって来たんですけれど」
はいはい、買う買う。