院長の「なんていうか」日誌

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出張の効用

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昨年は月に1回の出張が当たり前であった。

自分の所属する学会の大会や、

研修会に参加すること。

勉強会への参加のため2週間連続で

東京などという時もあった。

 

もっとも、

毎週末に日本中を飛び交う歯医者も

たくさん知っているので

三宅が特別でもなんでも無い。

 

そんな出張が今年はなくなってしまったのだが、

行かないなら行かないで

いろいろと気付くことがあった。

 

なにより疲れない。

交通機関に揺られて数時間。

実は枕が変わると眠れぬ三宅は、

少々睡眠不足で研修会に突入。

研修会が終わるないなや帰路につき、

夜の10時に家に着く。

これが疲れるのだ。

 

疲れないので元気である。

周囲からあまりその差は分からないかもしれないが。

 

そして2点目は気分転換である。

およそそれが目的では無いが、

結果として出張に行くたびに気分が変わる。

 

特に飛行機に乗りカメラを抱えたまま

高高度に達すると、

大空の中で自分の存在の小ささを知る。

大都会の上空を飛び、

無数のビルや民家を目の当たりにすると、

自分以外の人間の存在を感じすにはいられない。

 

赫奕たる都会の雑踏に身を晒すと、

すぐに歯科医院長の殻は流れ去る。

自分はその他大勢の1人になり、

黙々と歩く人の流れに流されて

自己の意味もぼやけてわからなくなる。

 

すなわち、この自己の喪失危機とも思われる己の感覚が、

逆に自分を振り返ることに繋がるのである。

 

そう思えば、

歯科医であることはラッキーで、

来てくれる患者様に感謝し、

スタッフに御礼のお辞儀をしたくなり、

飼い犬にキスしたくなる。

 

これが気分転換と三宅が呼ぶものだ。

自分の歯科医院を開いて20数年。

結果的、経験的に悟った出張の効用であった。

 

そう感じるのは

きっと三宅だけではあるまい。