ロボコップは昭和最後の年に日本で公開された映画だ。
当時確か日本で大ヒットしたし、
三宅も映画館へ観に行った。
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未来のアメリカ有数の犯罪都市デトロイト。
街を牛耳る巨大企業オムニ社は、
犯罪対策のためにロボット刑事を制作するよう目論んだが、
その完成には生身の人間が必要であった。
デトロイトの警官マーフィーは
事件の捜査中に殉職してしまうが、
オムニ社は彼を「ロボコップ」として
生き返らせてしまう。
ロボコップは次々と事件を解決してゆくが、
あるきっかけで彼の記憶が蘇ってくる。
自分がマーフィーであると確信したロボットは、
犯人を探し始めるのだが・・・。
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アメリカはこういう低予算・B級映画を作るのが得意だ。
時々それが大ヒットして世界的なシリーズにしてしまうことがある。
ロボコップもそのクチで映画が他に3本製作され、
アニメーションにまでなった。
話の内容は勧善懲悪のアクション映画だ。
ただ全編にアメリカに対する皮肉があふれ、
マーフィーが自分を取り戻していく様子が
この映画のカタルシスだ。
先日、久しぶりにこの映画を観たが、
やはりCG全盛の今にするとチープ感は否めない。
しかしロボコップのロボット的表現は秀逸。
悪役も本当に憎たらしく、
ロボコップが続々と悪者をやっつけるのは
まさにアメリカ映画そのものだ。
アナログな映画だがエネルギッシュ。
元ネタが日本の特撮「宇宙刑事ギャバン」で
わざわざデザインの模倣の許可を
とっているのだそうだ。
クライマックスで悪者が日本語を使うのも
そういったオマージュが見えて嬉しい。
何かを真似るなら
こういう昇華させたものに
したいものだ。
お時間があればぜひ。