先日に倉庫の整理をしていたら、
父からの手紙を見つけて驚いた。
記憶にある限り、
父から手紙をもらったことなど
なかったと思っていたからだ。
東京の叔母はよく手紙をくれたものだ。
いまでもその手紙を束ねて持っているのだが、
その中に父からの手紙が入っていたのである。
当時最新式だった『ワープロ』で打った
手紙をくれたのである。
恐らく36年前のものだ。
父の手紙を読むのに
ずいぶんと時間がかかった。
どことなく恐ろしいと感じたからだ。
そうして読んで驚いた。
なんとなく自分が描く文体と
似ているのではないかと想像していたが、
読んでみると全く違うのだ。
自分の子どもに書いたからかも知れぬが、
口語体で大変軽快な文章であった。
こういう人だったか・・・。
手紙の最後には、
早く北見に帰ってくる様に
書き添えてあり、
胸がつまる。