院長の「なんていうか」日誌

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ソリチュード

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先日のことだが家族全員が所用で

一晩家を留守にした。

三宅と飼い犬は留守番である。

 

自分は仕事があるから仕方がない。

家族を見送ってひとり家に入ると

やたら部屋が広く感じ、

どことなく違う家の様な香りまでする。

 

時間の流れが変った。

ひどくゆっくりだったり、

あっという間だったりするのだ。

アインシュタインも驚く現象だ。

 

1人しかいないと

自分は男でも女でもなく、

父親でもなんでもない。

ただの『ヒト』だ。

かろうじて歯医者か。

 

あと『イヌ』がいるだけ。

いつも何かあると吠える男のはずなのに、

その彼ですらいつになく静かである。

 

 時間のリズムが失われて

お腹も空かない。

眠くもならないときた。

三宅の体内時計はどうした。

いい歳して

なんたることか。

 

これで仕事をしなかったら

いよいよ自分が何者か

わからなくなる。

これは想像だに恐ろしい。

なんて脆弱なアイデンティティなんだろう。

 

そうしているうちに

うたた寝してしまった三宅は

飼い犬の声でビクッと起こされた。

深夜1時に。

 

イヌの方がしっかりしてるのか?