雪割

「雪の声を聞け」

そう父が教えてくれた。

いや、ウソである。

このあいだまで駐車場は路面が出ていたのだが、

わずか１回の降雪で白銀にされてしまった。

そのままでも良いのだが、

放っておくと雪はいずれ氷になってしまうので、

三宅は今朝から延々と雪を割っていた。

雪の上を歩くと、

どこが割れやすいかわかる。

そうして割っていくと、

降ったばかりなので

どんどん割れるのだった。

これがオモロくて

止められなくなるのである。

結局今日だけで３時間は

雪を割った三宅であった。

やめられない、止まらない。