「今年で定年になりまして」
20数年前。
みやけゆう歯科医院を造るときに
歯科機材のほとんどを納入してくれた
メーカーの方が挨拶状に来てくれた。
営業畑の彼は三宅のワガママを
すべて飲み込んで、
みやけゆう歯科医院の開業を支えた
重要な人物である。
定年と聞いてショックを隠せない三宅。
時間の経過がよく分からなくなった。
どうやらすごいスピードで
流れているらしい。
トラックに診療台を積んで、
当時三宅が働いていた港町まで
見せに来てくれたのが彼だった。
そこから始まった。
あれから四半世紀以上経ったのだから
定年にもなるのか・・・と、
理屈と気持ちが一致しないままになる。
「またコッチに来ますので」
そう言って彼は颯爽と帰っていった。
これは次のステージが
始まってることを確認した日になった。
レベルアップと行きたいね。