院長の「なんていうか」日誌

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「崖の上のポニョ」

崖の上のポニョ [DVD]

崖の上のポニョ [DVD]



2008年に公開された宮崎アニメ。
興行成績150億円という
宮崎アニメの名に恥じない、
恐るべき映画である。
さらには、
近年のDVD業界の常識に倣わず、
ポニョは公開から1年して先月DVDを発売。
発売後わずか1週間で50万本を売り、
DVD販売で年間トップを早々と決めてしまった。



崖の上に家族と住む「宗介」は
船乗りの父親に憧れる5歳の男の子。
ある日海岸で拾った金魚に
「ポニョ」と名付け保育園に
持って行くのだが・・・。



宮崎監督はこの作品を
「子供のために作った」と言う。
あにはからんや
昨年は夏から大晦日まで
「♪ポ〜ニョ ポ〜ニョ ポニョ」と
主題歌が一番のヒット曲となった。


三宅は昨年2回劇場に観に行ったのだが、
冒頭から宗介が出て来るまでの
連続した海の圧倒的なシーンに
驚き2回とも感動して泣いてしまった。


ちなみに三宅は良く泣くので、
映画がイイかどうか人様には
参考にはならないと思うので
念のため。




宮崎監督は試写の際に、
ジブリのスタッフなどの子供を集め
一同に観せたものの子供からの反応がなく
肩を落としたと言う。
それもそのはずで、
平成に生まれた子がこの様な
圧倒的に優れたアニメーションに
接した事がないので、
何も言えないのであろう。
三宅が劇場に観に行った際にも
劇場は「シン」と静まり返っていた。


この作品はすべて手描きで描かれており
コンピュータでの描画が世界的な
流行の中でなんとも珍しい作品で、
「どんなもんだ!」という
宮崎駿の主張が聞こえるようだ。



宮崎作品は大きなテーマがあると思う。
千と千尋の神隠し」に於ては「仕事」であり、
前作の「ハウルの動く城」は「恋愛」である。
「ポニョ」は「結婚」であるが、
当人の出会いから周囲の家族の反応まで、
ファンタジーな格好をさせているが、
とてもリアルなシチュエーションを
劇中で見せている。
典型的なものはポニョの父親の
フジモトがラストに宗介に求めるもので、
三宅も娘の親であるから
そのシーンで息が止まる思いだった。



DVDが発売されてから
三宅家では毎日ポニョが流れている。
しかし、生活上なんの邪魔にもならぬ。
良質な作品は何度見ても面白い。
はじめに書いた通り、
なんの役にも立たぬのだが、
三宅が観ると全編[涙目]である。



崖の上のポニョ」は現在アメリカで、
ディズニーの配給により公開されている。
しかし、大した人気にはならぬであろう。
ポニョは思いっきり日本的観点の作品である。
これまたしかし、
当の宮崎駿監督にしてみれば
どうと言う事はないのではないか。
彼は日本の子供に向けて
この作品を創り上げたのである。


それにしても、
彼はもはや歴史上の人物ではないか。
そして、
ジブリの作品を観ると
いつもこう思う。



「ああ、日本人に生まれて良かった。」




 
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