院長の「なんていうか」日誌

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声の出ない歯医者


先週、こともあろうか
三宅の声が出なくなった。
今はもう治ったのだが、
声を出しても妙に低い声しか出ない。
鬼の霍乱である。
猿も木から落ちるのである。



歯科衛生士主任の[ささき]は、



「カラオケで歌いすぎたんですか?」



と聞いて来たが違うのである。
なんとかも風邪をひくのである。



元来口下手だから
話さなくても良さそうなものだが、
歯医者の仕事の半分は
患者様への説明である。
その説明がガラガラ声なのだから
患者様には心配をかけた様子で、
「先生、大丈夫ですか?」と
何組もの患者様が受付に
聞いてくれたのだそうだ。
直接三宅に、


「その声じゃぁビートルズのコーラスは無理だね。」


と粋な励ましをしてくれた
患者様もいた。


あまりに低音な声だったので
宮崎駿監督作品、
紅の豚」の主人公
ポルコ・ロッソの真似をする。



「飛べない豚は、ただの豚だ。」



おお、我ながら似ている。
早速家人にも披露しよう。



「飛べない豚は、ただの豚だ。」



「あー、大江千里のモノマネより似てるわ。」




・・・熱が出てきたかも。