家族の誰も言わないのだが、
息子は夕陽のことを
いつも気にしている。
そしてポツリと、
「今日は夕陽がキレイだった」
などと他の家族が
誰も言わないことを言う。
なかなか良い目をしていると
親バカ一直線に感心する
父親も父親である。
自分の小さい頃は
夕陽を気にする子どもだったかどうかと
思い出そうとするが、
あまり思い出せない。
情感豊かな息子で良かったと、
息子の顔を見ると、
得意満面にこう言った。
「ダチョウがいたダチョウ!!!」
ギャグの才能は間違いなく父親似である。