馬に『甘噛み』されたことがある。
知人が馬を育てる仕事だったので、
好奇心の強い三宅としては
馬を見に行ったのである。
ところがジロジロと好奇心の目で
見られたのは三宅であった。
牧場に着くな否や
3頭の若い馬が寄って来て
『どれどれ』と三宅を見た上に、
1頭は三宅の肩を『甘噛み』し始めたのだ!
フレンドリーな馬の気持ちは
分からんではないが、なにせ怖い!
三宅の胴体と同じ大きさの
馬の顔が肩の上に乗っているのである。
おまけに三宅の肩を、
肩の固さを確認しながら
『そっと』その馬が咬んでくるのだ。ヒー!
「もう、甘えん坊だナァ」
知人はそう言って馬を愛でていたが、
三宅はすくみ上がってしまった。
それ以来、
馬は遠くから敬じている。
午年なのに。