院長の「なんていうか」日誌

みやけゆう歯科医院のオフィシャルページ

「らくせつちゅうい」


「どうして『みやけゆう』は三角なの。」


不意に聞かれた女児の質問に
三宅は目を丸くした。
いや、少女の目には
治療中で三宅の目がつり上がって
三角に見えたのかも知れぬ。



よくよく聞いてみると
みやけゆう歯科医院の建物が
どうして三角屋根なのかを
聞いていたのだった。


みやけゆう歯科医院は
12年前の当時札幌に住んでいた
さる設計士によって設計された。
はじめて見た設計図の段階で
既に三角屋根であったが
三宅としては望むところであった。



ところが建ったその年の冬に
設計士も予測しない事が起きたのである。
北見の気候は冬季間、
最低と最高気温にだいたい
15度の温度差がある。
夜間マイナス10度でも
日中はプラス5度になる。
よって、
前日に夕刻から夜間に
雪が降り注ぐと、
翌日の昼になる前ころ
「ズゴゴゴゴゴゴ・・・・」と
みやけゆう歯科医院の
三角屋根に積もった雪が
轟音と共に落雪するのである。
人を埋めてしまうほどの
雪の量はないのだが、
小さい子などは
危ないのである。


それで、
みやけゆう歯科医院は
小児歯科の標榜医であるから
子供が屋根の下で
遊ぶ事は十分に考えられ、
注意を促す看板を
制作することになったのだった。



写真の看板は北見在住の
看板屋兼、絵本作家が
デザインしたものである。
どの年代層にも分かるよう
うまくデザインして
くれたと思う。
果たして、冬の間に
この看板を掲げるようになってから
軒下に出入りする子供は
見かけなくなった。



みやけゆう歯科医院を建てた時に
意見を戦わせた建築士
この「らくせつちゅうい」を見たら
きっと渋い顔をすることだろう。



だから知らせていない。