ある日の昼、
三宅が車を運転していると
信号待ちの際に
となりに停まったのが
幼稚園バスであった。
窓越しにバスの中をのぞくと
子どもが手を振っているので、
三宅も手を振る。
すると、さらにたくさんの子が
手を振り返してくるので、
三宅はとても嬉しくなった。
かえすがえすも
子どもはかわいい。
ここで調子に乗るのが
三宅の悪いところである。
信号待ちの間に
変な顔と身振り手振りをしたら、
同乗していた幼稚園の先生が、
ムッとした表情で
急ぎバスの窓を
閉めてしまった。
これではまるで
三宅が不審者である。
嗚呼!