娘がタイ焼きを焼いた。
タイ焼きを自宅で焼ける環境になった。
(と言ってもワッフルメーカーが
三宅家にやって来ただけだが)
娘のタイ焼きに対する情熱は
両親の想像を超えたものであった。
「タイ焼き焼きたい!」
根負けして娘の思うように
タイ焼きを作らせたのだが、
どうしてなかなかの出来である。
息子は『あんこ』を好まないので、
娘は弟のために
カスタードクリームのタイ焼きまで作った。
誰かに似て凝り性な娘は、
自分で味見をして
ぶつぶつと独り言を言っている。
さて三宅も味見を!と思ったが、
父親の分は残されていなかった。
娘は聞く。
「食べたかったの?」
みなまで言わすな。