三宅は椅子に座ると脚を組みたくなる。
自分ではお行儀が悪いと思うのだが、
[血圧の低い自分は長時間足を下ろしていると貧血気味になる]
という根拠なき理由でついつい
脚を組んでしまうのである。
らくちんなのだから仕方がない。
しかし中学生の頃、
授業の際に社会担当の及川先生に、
「新聞読んでんじゃねーんだぞ!」
と一喝されて相当にビビったものである。
2年前の同窓会の際に
そのことを及川先生に言おうとしたら、
既に先生は亡くなられていたと知らされ絶句した。
そうして今も、
及川先生の言葉が鮮明に三宅の頭の中で繰り返し蘇る。
「新聞読んでんじゃねーんだぞ!」
新聞は普段寝そべって読んでいます。