「歯医者なんか来たくない、帰る!」
そんな声がみやけゆう歯科医院の風除室から聞こえる。
なんていうか阿鼻叫喚である。
けっこうはっきりと歯医者を否定する様な
言葉を発する4歳児であったが、
特に三宅は心配していない。
経験的にこういった子どもは
成長するにつれて普通に診療を受ける事が出来るように
なるからであった。
なので風除室からそんな子どもの泣き声が聞こえても
何の心配もなく子守唄のように聞いていれば良いのだ。
その子は治療が終わっていないのに
診察台の上でこう宣言した。
「終わったどー」
無人島で魚を捕った事あるのかな。