院長の「なんていうか」日誌

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雷光の中で


先週の土曜日に三宅は上京した。
研修会に参加するためである。


女満別空港を飛び立つ頃には
オホーツクの大地は夕焼けに染まっていた。


雲の上に出たかと思えば
どこまでも広がる雲海もまた
夕焼け色に染まっっており、
ひとり黙ったまま感動しきりであった。


感動に浸っているうちに
いつしか陽は暮れて暗闇の中を
飛行機は進んでいた。



「!」


光った。雲が光った。
最初は機外に付いているライトが
雲に反射したのだろうと思った。
しかしその光は不規則な上に
窓一面を瞬時に真っ白にする強い光であった。


「雷だ・・・」


そう呟いた時にアナウンスが入り、
ゲリラ豪雨のために羽田空港への着陸を
見合わせているとの話であった。
窓の外では漆黒の中で連続して積乱雲であろう高い雲間に
縦横無尽に走る稲妻が2,3秒ごとに
幾重にも重なって光るのだ。


素直に恐ろしい光景だと思った。
宗教的な「神のお怒り」とか「地獄絵図」的な
ハリウッド映画でも見たことない様な
荘厳、壮絶な景色が広がっていた。


そして飛行機は揺れに揺れ、
小心者の三宅はビビって
ひとり汗をかき小さくなっていた。


ところが30分ほど上空で待機してから
漸く空港に着陸し機外へ出てみると
パラパラとしか降っていないのである。


それが『ゲリラ豪雨』というものなのだそうだ。
それにしても怖かった・・・。



その豪雨で、
花火大会と人気アイドルグループのコンサートが
中止になったと後から知った。