院長の「なんていうか」日誌

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気配


その昔に友人の家に泊まらせてもらったっ時に
飼っていた老犬がずいぶん懐いてくれた。
名前はマックス。


皆が寝付いた後に
三宅は手洗いに向かったのだが、
真っ暗な居間を横切ると
何かの気配が近寄って来るのである。


「!」


気配だけで音もなく近寄った何かは、
ぴょんと三宅によしかかり
顔をベロンと舐めた。
マックスだ。


この時の気配の怖さは
居間でも忘れられないのだが、
手洗いに行きたいにも拘らず
マックスは三宅の膝の上からしばらく離れなく、
三宅もまたそのまま一緒にいたかった。


その老犬が亡くなったのは
それから半年ほど後だっただろうか。
もう一度会えたら良かったのにと
今でも想う。