遊覧飛行

父はよく北見上空を飛ぶ航空機を見ながら

「遊覧飛行したい」と言っていた。

「女満別から飛べるんだ」と

小学生の三宅に言っていたものだ。

しばらくして女満別空港の隣に

遊覧飛行を行なっている会社があることを知った。

父が母に聞いてみると、

母の答えはいつも決まっていた。

「絶対ダメー！」

ほとんど悲鳴に近い声だったと記憶している。

父ならやりかねないからである。

三宅も父親の年齢に近づくと、

不思議と遊覧飛行したくなるのであった。

家族に聞いてみよう。

「絶対ダメっ！」

歴史は繰り返すのか。