北海道にある藻琴山は屈斜路湖と背中合わせな山だ。
標高はちょうど1000mとわかりやすく、
どちらかといえば平らな山で
気軽に登山できるフレンドリーな山だ。
三宅が小学生の時に
なぜか自分と父と叔父との3人で
この山に登ったことがある。
ところが三宅の父親は何を思ったか、
途中で下山すると言い出し、
三宅は叔父と2人で登ることになったのである。
登山の道中叔父は無言。
頂上に達しても叔父は無言であり、
続けて無言で叔父は下山を始めた。
何を言っていいかわからない三宅もまた
無言で下山した。
叔父は無口であったが、
幼い甥が迷うことなく頂上に行けるよう
見守ってくれたのだと思う。
しかし父親の『我先に下山』の意図は不明。
叔父に任せず自分が登れば良いのに。
しまった、鬼籍に入る前に聞いておけばよかった。
写真の右上で雲間に見えるのが藻琴山。
先日の出張の際にちょうど藻琴山上空を飛んだので、
ふとそんなことを思い出す。
雲間に父を探した。