いったい何冊買えば気が済むのか。
というほど「孫子の兵法」という本を
三宅は持っている。
この本は紀元前500年前に
『孫武(そんぶ)』と呼ばれる軍事家が、
勝敗は運ではなく人為によるものであるという
いわば「必勝法」を構成に残すために
書籍化されたものである。
この「孫子の兵法」の書物は
それこそ無数にあるのだが、
現代文で平易に書かれたものを
三宅は何冊も持っているのだった。
しかし身になったかと聞かれると答えに窮する。
「熟読」ではなく「つん読」に近い。
それではよろしくないと、
今回もまた買い直した。
しかもイイ歳して
マンガ仕立てである。
読めばなるほど納得。
2500年も前でも
人と人との関係はさして変わっていないのだと
思わせられる。
一番気に入った孫氏の兵法は、
『陥る者あり』だ。
[将だけが強くても戦いに負ける]