今日の夕食の後に
娘が冷蔵庫から
ケーキを出してきた。
スポンジは既製品なのだが
概ね娘の手作りである。
クリームで形作られた
側面のデコレーションを指して、
「ここが難しいんだ。
最初うまくいかなかったンだから。」
ケーキには苦労の後が
見られた。
行きつけのケーキ屋の
ものに比べれば
当然の様に「デコボコ」と
していたが、
どう見ても三宅の目には
美味しそうにしか
見えなかった。
ケーキは瞬くままに
家族によって食べられてしまった。
普段ケーキは好まない
息子もおかわりして
「おいしかった」と
満足げだった。
記念写真を撮っては
三宅の顔が変だと
皆でゲラゲラ笑った。
そんな三宅有43歳、
誕生日の一夜であった。