院長の「なんていうか」日誌

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ちょっとしたピンチ


三宅は明日の午前中から
研修会があるため、
診療の後に上京した。


飛行機は満席。
ほとんどはツアー客だった様だが
三宅が座席まで行くと
妙齢のご婦人が座っていて
思わず動揺した。


三宅が間違えたのだろうか。
頭の中で3回くらい確認が済んで、
ようやく言葉が出た。


「恐れ入りますが、
 席をお間違えではないでしょうか。」


「は、へ?」


ご婦人は三宅が差し出した
チケットを見ながら、
若造が何か勘違いしたかと
半ば哀れんだ視線でこちらを見る。


「ここ20番だよ。」


奥に座っていた
ご婦人と同じグループと思われる
男性が口を挟んできた。
同じ目で三宅を見るが、
三宅のチケットは明らかに
20番のその席であった。



「あ、私の21番だ。」


しばし沈黙の後、
ご婦人は漸く自分のチケットを
確認してくれたのだった。
三宅への疑いは晴れた。
ああ助かった。



どうやら同じグループの方々
だったので、三宅が席を譲って
一件落着と相成りました。



ああ、それにしても
ドキドキした。