靖国神社の境内を
ゆっくり歩いていると
若い男性が携帯を片手に
自分の世界に入っている。
よく見る光景だが、
更に良く見ると
その男性の足下に
ネコが一匹まどろんでいた。
男性はネコの写真を撮って
携帯で写メでもしていたのだろう。
境内に鳥は付き物だが、
ネコはどうだろう？
三宅が写真撮るまで
近寄っても逃げる様子はない。
首輪はなくても
人に飼われている様だ。
男性があまり動かないので、
ネコに近づく事は諦め、
散策を再開したのだが、
ふと後ろを見ると
ネコが三宅の後を追うかのように
近づいてきたのだった。
「にゃあ」
ネコ語で話すが返答はない。
外国のネコだろうか。
返答がない代わりに
モゾモゾしてると思っていたら
いきなりひっくり返った。
なぜだろう。
三宅の実家でネコを飼っていたのは
幼稚園の時である。
ネコの気持ちはちょっと読めなかった。
その後ネコは
後から来た男性とそのお孫さんによって
『ネコ缶』をご馳走されていた。
まさか神社のネコではあるまいな・・・。
