2012-12-03 ウナギの味 三宅の父はウナギが好きだった。 土用の丑にはもちろん、 特別なことがあると すぐにウナギを食べようと したものである。 果たして 三宅もウナギが好きになった。 息子も食べるが、 このところは肉が良い様で あまり付き合ってもらえなくなった。 歯医者になって間もない頃、 出張のついでに息子に会いにきた父は、 「ウナギでも食べるか」と 別れ際に[ウナ弁]を買ってくれた。 不本意にもウナギを食べながら 三宅は泣いた。 そのウナギの味は 今も忘れられない。