この前に満月だったのだが、
小雪が舞って
撮る事が出来なかった。
というより
この時期の天体撮影は
氷点下の中で行われるので、
どうしてなかなか根性が必要だ。
少なくても満月の夜に
三宅の根性が欠けてたのである。
月はより美しくなり、
心底に身震いするほどに凍(しば)れる土地だ。
三宅の兄は
「有が写真を趣味にするとは意外だ」
というようなことを言っているらしいが、
三宅が学生の時に
父にカメラを買ってもらってから
ずっと写真を撮っているのである。
(まったく上手くならないのは問題だが)
父にこの写真を見せたら
何と言うだろうか
「露出がな・・・」
何か言わないと気が済まない。
それが父であった。