トイ・ストーリーを制作したのは
現ディズニーアニメーションスタジオのトップ、
[ジョン・ラセター]氏と
昨年亡くなった[スティーブ・ジョブズ]である。
この映画の制作には曲折があった。
Pixerのオーナーであったジョブズは
ディズニーと3Dアニメーション映画を
作るようディズニーサイドに持ちかけた。
お互いの合意のもと制作が始まったが、
ディズニーはその資金力にモノを言わせて
Pixerの現案にことごとく文句をつけ、
主人公「ウッディ]の性格まで変えてしまった。
ディズニー案のウッディは
顔見知りのオモチャ達をアゴで使うならず者で、
脚本を読んだトム・ハンクス(ウッディの声優)が
「こいつはひどいヤツだな」と
コメントを漏らしたそうだ。
1993年にこの映画の前半を完成させ
試写を行った際にディズニー側から出た感想は、
「どうしてこんなにひどいものになったのか」
であり[トイ・ストーリー]の製作は
予算の超過もあって
中止の憂き目に遭う。
その後ディズニー側との話し合いの末、
ジョブズが足りなくなった
映画の制作資金を出すことになる。
それに伴って脚本の見直しが許され、
誰もが知っている賢いリーダー
[ウッディ]が誕生したのだった。
ディズニーの予想をよそに、
[トイ・ストーリー]はこの年で
最も高い興行成績をアメリカでたたき出した。
このあとPixerは破竹の勢いに乗って
映画を作りはじめることになる。
ウッディとバズの最初のやり取り辺りに
初期の脚本の面影が残っていると思うのは
三宅の勘ぐり過ぎか。