院長の「なんていうか」日誌

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龍の歯医者:前編


今晩NHKで放送された
アニメーションをチェックした。
題名が『龍の歯医者』だったからである。


エンターテイメントの世界で
歯医者をネタにしたものは少ない。
特にアメリカの映画などで
歯医者が出てくると十中八九”変人”である。
なぜそうなのか・・・。


ともかく『龍の歯医者』とは
どんなものであろう。
もともとはアニメーションの大会で作られた
短編を長編にしたものなのだそうだ。


龍の世界では古から龍と人間が契約を交わし、
守護神として龍は戦争の手助けを、
人間は龍の口の中で無数に住んでいる
虫歯菌を退治するのが役目であった。
龍の唯一の弱点は『歯』だったのである。


龍の身体の上に古い軍艦の艦橋等が乗っかっているのが、
どうかで見たような設定で、
一緒に観ていた家族が『ハウル?』と声を出した。


三宅のツッコミどころは
龍の歯が「3列」あることである。
どうやら前歯と奥歯があるので何かを食べるのであろう。
恐らく野菜と穀物である。
犬歯は見られないから肉食ではない。


生き物は余分な歯を気まぐれに持ったりしないのである。
龍の歯の本数が多いと言う事は、
相当硬いものを主食とするか、
サメの様に相手に噛み付いて
抜けてしまっても良いという
武器的な意味も持つ歯牙であろう。


それにしても奥歯の咬むところに凹凸がない。
既にすり減ったのだろうか。
ディフォルメされているといったところか。
などと龍の歯が気になってしょうがなかった。



劇中では龍の歯の中に主人公や、
特殊なむし歯菌が抵抗なく出入りするのである。
ちょっとこれは分からない。
精神観念的な意味合いを龍の歯牙に持たせているのだ。
我々歯医者もそうであろうか。
多分違うヨ。


特殊なむし歯菌の侵入により、
途中で龍の歯が抜けそうになるのだが、
明らかに歯牙の表面積より相当細いロープで
左右の歯と結びつけて固定するシーンがあった。


『そんなヤワな固定じゃ龍の体格からしてムリだっつーの』


と心の中で呟いたところ、
家族が神妙な顔で三宅の顔を見られていた。
恐らく顔に出ていたものと思われる。


なんとなく歯科関係者はこの話の設定には
参加していないであろう事が感じられた。
そういうアニメではないのだ。
であればタイトルに『歯医者』を使わなくてもいい様に思う。
しかし歯医者をネタにしてくれて嬉しい限りだ。
制作者にはぜひありがとうと言いたい。


いろんな意味で話題になった『龍の歯医者』は
来週に後編があるので、
3列の歯並びの意味を示してくれないか楽しみにしている。



主題歌がオザケンのカバーって・・・。