記憶にある限り
三宅は肉が嫌いな子どもであった。
ひたすらお米と味噌汁をベースに、
イモの煮物を食べていたのだと思う。
豚肉は一番苦手であり、
牛肉は全く受け入れられず、
ジンギスカンは苦手であったが
鶏肉だけ少し食べていた。
それが小学4年生になってから、
突然目覚めたのである。
理由は友人宅でたまたま頂いた
豚肉を焼いてもらったら、
あまりに美味しかったのだ。
ペロリンガ星人になった三宅は
遅れを取り戻すべく、
ジンギスカンからすき焼きまで
食べに食べた。
そうして丸くなった三宅は
東京の叔母から『タマゴロー』と
称号を頂いた。
今も好きだが、
前の様には食べられなくなったのが
とことん悔しい。