院長の「なんていうか」日誌

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ライオン劇場


「ライオンが見たい」


息子の願いは
動物園でライオンを
見る事だったらしい。
園内を歩いている間、
「ライオン、ライオン」と
連呼していた。


ただ、
三宅が動物園でライオンを
幾度か見た限り、
あまり動物園で活発に動かない動物が
ライオンである。
息子の失望を買わないだろうか。
それはそれとして
体験させれば良いだろうか、
説明しておくべきか
少々悩んだ。




どうしたものか
三宅が決めかねていると、
ついにライオンの場所にたどり着いた。
息子は「ライオンだ!」と言って
柵に「がしっ」としがみついた。
はじめてのライオンである。


はたして、
雄ライオンは昼寝中であった。
(写真右下に「たてがみ」が見える)
どうみても
何も相談出来そうにもないライオンだ。


雌ライオンは起きてはいるものの、
どことなく『日なたぼっこをするネコ』
に見えないでもない。



息子はすっかり言葉が少なくなり、
黙ったままライオンを見つめていた。
感想を聞いていいものやら、
そっとしておいたほうがいいやら
よく分からない。
急に無口になったので
あえて何も聞かない事にした。



ライオンの檻を離れ、
しばらくしてから息子は
しみじみと こう言った。



「また動物園に来たい」




息子は何かライオンから
得たものがあったのだろうか。
まだ聞いていない。