三宅が歯医者になってまもない平成4年。
その年の秋に三宅は大学病院で
『母親学級』の講師を命じられた。
幾度か練習して先輩が言った言葉は、
「三宅は甘えすぎててテキトーにやってる」
という厳しい内容であった。
今考えても先輩の言う通りで恥ずかしい。
後に教授になった先輩からもダメ出しをくらった。
結局講師役をやらせてもらったが。
あれから30年して
自分が担当する歯科衛生士学校や
学校医の立場で度々講師をしているなどと、
平成4年の自分には全く想像できなかった。
大袈裟だが人生はどう転がるかわからない。
もしもタイムマシンがあったら、
平成4年にタイムスリップして、
母親学級で講師をしている自分を諭した上で、
講師役を代わって現代の三宅がやります。