院長の「なんていうか」日誌

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赤毛のアン#2「マリラ・カスバート驚く」(1979年1月14日放送)

「マシュウ・カスバート、それ誰なの?男の子はどこ?」

みっともない服を着て、目をキラキラと輝かせた

赤い髪を長いおさげにした女の子に目を止めると、

びっくりしたマリラは叫んだ。

 

「男の子はいなかったよ・・・」

情けなさそうにマシュウは言った。

「そんなはずはないですよ!」

マリラが怒気を込めてマシュウを責める。

 

このやりとりの間に赤い髪の女の子は、

すっかり顔から血の気が引いていた。

 

「あたしがいらないのね!」

 

アンの叫び声に驚く2人。

マシュウも妹のマリラもストーブ越しに

しかめっ面して顔を見合わせるだけで言葉もない。

アンは机に両腕を投げ出し、

その中に顔を埋めておいおい泣き出した。

 

       ◆

 

いきなり第2話にして修羅場である。

当時三宅がどう思って観ていたかは憶えてないが、

アンの目線で見ていたはずなので、

とても苦しい展開に困っていただろう。

 

孤児院から意気揚々と連れてこられて、

『実は違いました』では叫ぶしかない。

今の三宅では大人目線でしか見ることができず、

アンに泣かれて自分も涙目。

 

困ったマリラが赤毛の子の名前をぎこちなく聞くと、

女の子は熱心にこう言った。

 

「あたしのことコーデリアと呼んでくださらない?」

 

可笑しい。修羅場なのに

お姫様のような名前で呼べという女の子。

色々と驚かされるマリラであったが、

それはまだ序の口なのであった。

 

 

まだ涙目。